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about・ぶんの前身ブログです。こちらが本店、あちらが支店のつもりです。(笑)


by bp2004

4 本末転倒

人は一人で生きていけない。人との絆は大事である。人と仲良くやって行く事、人を大事にする事は、生きて行く上でとても大事である。これに異議を唱える人は居ないだろう。



しかし、誤解を恐れずに言えば、人と仲良くする事、人を喜ばせる事は結果として来るものであって、目的にしてはいけない事だと思う。自分が自分らしく、自分に誠実に、そして、同じ誠実さで人と向き合う。結果として仲良くする人が出てくる。大事な絆ができ上がる。そして大事にする。それが本来の姿だと思う。

それを目的にして、人と接するのは本末転倒だと思う。簡単に自分を見失ってしまう。それを目的にした結果、たくさんの友人に囲まれている人よりも、極端な話、偏屈者と陰口を叩かれて、一人の友人も居なくても、その人が自分そのものを生きているという自信を持って、自分に満足しているのなら、その人生の方が意義は深いと思う。その生き方の方が誠実だと思う。

自分の中心には、自分が居るべきである。これは自己本位とか利己主義とは、全く別の次元の話である。人を喜ばせる事が中心にあってはいけない。自分の中心に自分が居る結果として、人を喜ばせるのでなくては、本末転倒である。人を喜ばせる事が結果でなく目的となった時、その人は、この世にたったひとりの自分を生かしていない。自分を殺して生きる人生の意義は小さい。

ゴッホは生き方の下手な人だった。彼の人生は苦しさに満ちていたかもしれない。彼が人を喜ばせる生き方を知っていたら、もっと楽に、たくさんの人に囲まれていた人生だったかもしれない。でも、彼は彼の人生を彼として生きた。その結果として、彼が喜ばせている人の数は計り知れない。彼と同じ時代に生きていた人気者の、誰もが及ばない数である事だけは間違いない。私が結果であるべきだというのは、そういう意味である。
by bp2004 | 2005-04-21 06:52 | In my opinion