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about・ぶんの前身ブログです。こちらが本店、あちらが支店のつもりです。(笑)


by bp2004

approval

辞書で見ると、「承認、賛成、認可」などと堅苦しい言葉が出てくる。でも、一般的な場で使われている場合は、「認めてもらうこと」という日本語が、一番近いのではないかと思う。

大人になっても、多くの人の頭の中に、母親(父親)が居る。場合によっては、もうこの世に存在していない時でさえ。 






 その親に認めてもらう事、賛同を得る事を、無意識に優先した選択をしてしまっている。こんな時、She is still looking for her mother's approval.などと言う。
自分の中の親の言う事を聞かなければ、という心理的圧迫感から解放された時、人は初めて親から自立するのだと言う。

親でない場合もある。友人、仲間、家族、世間、、、云々。自分以外の人間が認めてくれる事、賛同してくれる事を、無意識にいつも求めて、いつもどこか不安定な気持ちで居る人、、、それも決して少なくない。

人間は天涯孤独である。この事を本質的に理解していれば、そういうものから自由になれる。どんなに仲間に囲まれていようと、家族の愛に恵まれていようと、この本質は変わらない。

この事を本質的に理解していれば、たくさんの友人を持っているからと言って、人を妬むこともなくなる。場合によっては、たくさん友人を持てば持つほど、彼等を繋ぎとめようとして躍起になり、空騒ぎに自分を見失い、もっと孤独感に苦しんでいる事だって有り得る。

本質的理解を持っていれば、相手が自分を友として受け入れているかどうかは、どうでも良い事になる。誰かのapproval を求めて、あるいはapprovalの数を求めて、人と競ったりもしなくなる。人気者であろうともしなくなる。そんなただの現象にすぎないものに惑わされなくなる。

どんなに楽しそうにしている人だって同様である。孤独から目をそらしている限り、人は孤独の奴隷になる。現象の上で、どれ程、違おうと、本質的に皆、孤独である。それをきちんと理解してしまえば、孤独の苦しみの大半は無くなる。

人間は天涯孤独な存在である事を、本質的に理解し、その孤独の切なさを愛しむ気持ちを持つ、回りの人々の孤独の切なさを愛しむ気持ちを持つ。

その時、人は、その孤独をも友とする事が出来る。孤独を怖れなくなる。孤立を怖れた選択をしなくなる。孤独を友と出来た自分に誇りを持てる。

家族であれ、友人であれ、たった一人でも、自分の傍に居てくれる人が居れば、その人を心から大事に愛しむ事が出来るようになる。他の人とも、もっと自然な関係を持てるようになる。

自分が孤独であり、相手も孤独であるからこそ、心からいたわり合えるようになる。もっと深く穏やかで不変な関係を築ける。

人間は天涯孤独である。この事から逃れられる人は、ただの一人も居ない。それが人間の本質である。これを本質的に理解し、腹を括って覚悟する。そこからしか救いは生まれない。

本来どうしようもなく孤独な本質をもった人間にとって、本当に必要なのは自分のapprovalだけである。常に本質を見失わずに生きるべきである。そこからしか、本当の心の平和は得られない。
by bp2004 | 2005-05-04 00:07 | こんな英語表現